Oyxgen Not Included の世界は過酷である。プレーをし始めると周りには汚染水ばかりしか残っておらず、複製人間はうんこばかり垂れ流し、床は汚物まみれ。しかも複製人間は中々いう事を聞かず指示した事をしてくれないばかりかトイレに行かずに漏らしたりする始末。近くにいる野生生物も菌を撒き散らし、適温の場所は狭く暑すぎる場所や寒すぎる場所ばかりで、気づけば部屋の温度は上がり居住スペースすら過酷な環境に変貌をとげていく。プレーし始めたときはホワイト運営にしようと心がけていたはずが、気づけば立派なブラック運営になって複製人間を酷使している。初めは気にしていた複製人間の扱いも、いつからか気づけばコロニーが生き残る為の犠牲と使い捨てに。いや、自分は悪人ではないはずだ。別にやりたくてブラックにしたわけではなかった。ただコロニーを存続させようとしていただけ。そんな言い訳を頭の中で言いながら現実のブラック運営に思いをはせたりする。
更に悪い事にブラック運営にしていても、それでも環境が破壊されていってしまう事もある。もう駄目だこのコロニーはもう見たくない。いつしか手に負えなくなりデータをリセット。
リセットする頃になってみると、ゴミだと思って捨てていたあの汚物が本当は生きるのに必要な資源だったりするのに気づき。もう少し上手く断熱していれば・・・。もう少し初めから水源を確保していれば・・・。次々に浮かぶ改善点。全く同じゲームをプレーしているはずなのに、プレー開始直後ははいらないと思っていたアイテムが案外大事なモノだという認識に変わったりする。まるで騙し絵のように見る側の心次第で汚物が汚染を撒き散らすゴミに見えるのか、それとも水資源のように見えるのかが変わっていく。あんなに邪魔だった菌まみれの地帯が実は宝の山に見えてきたり、寒くて生存に向かないと思ってた場所が素敵なクーラーのように見えてくる。
よしもう一度やれば上手くいくはず。次はもっと速く酸素を確保しよう。そして気づくとまた新しい世界をロードしている。
それを何度か繰り返した頃には、プレイヤーが始めた時に擁いていたステレオタイプの視点はコロニーと共に何度も木っ端微塵に破壊され、二転三転して気づけば複製人間の汚物を大事に部屋に貯めこんでいるのである。Oyxgen Not Included がどういうゲームかといわれれば、そういうゲームである。